

おすすめ絵本
「ぼく おかあさんのこと…」
酒井駒子 さく
ぼく おかあさんのこと…
キライ。
だってねぼすけなんだもの。…
とってもかわいらしい絵本です。
かわいい白いうさぎの男の子がおかあさんのことキライ!と言って、お母さんの嫌いなところを次
々とあげていきます。
ねぼすけで、ドラマばっかりみてて、すぐおこる。
親としては何だか心当たりがあるなぁと思う描写です。
はやくしなさいっていうわりに、自分はゆっくりしてる、というところなんか、ちょっと耳が痛い。
でも、子供ってこんなところをよく見ているし、わかっているんだよなぁと、つくづくも思う。
自分の小さい頃もこんな風に思っていた気がする。そして母親となった今は、少し反省しなきゃな
、と思う。
でも、イライラとした様子のうさぎの少年は次々とおかあさんのキライなところをあげていたのに、
だんだんと「それから」「それから」と次にあげることを考えている風になり、ついに最後にあげたの
は、ああ、これが本当は一番気に入らないから、今まであんなこといってたのか、と納得するもの。
本当はおかあさんが好きで好きでたまらないのに、それがどうしてもできないことが嫌なんだね。
口でキライと言ってても、心の中は本当におかあさんが好きでいてくれるんだなと、こんなにまっす
ぐに好きでいてくれるなんてなんてかわいいんだろう、と思う。
でも、口ではキライといううさぎの少年は、ついに、こんなおかあさんおわかれしよう。と、出て行っ
てしまいます。
一人出かけていった少年に、ちょっと不安になるお母さんの描写がとってもリアルに感じます。
でも、その後は。
たとえあなたは嫌いでいても、おかあさんは好きよ、と受け止めてあげるお母さんの描写が素敵
です。
子供は本当によくキライ!とかイヤ!を連発して、時々親としてはイライラする時もありますが、本
当はこんな風に、本気で嫌なんじゃなくて、好きの裏返しだったりするんでしょう。
それと、いつだって自分を受け止めてくれるお母さんがいるから、子供もいつの日か、だんだんと、
一人で遠くまで出かけられるようになるということ。
そして、不安になったり心配になった時に、いつでもこうやって戻って抱きとめてくれる存在、お母
さんはそんな存在であり続けたいな、と思います。
子供に読ませるにも絵柄も内容も優しくてかわいらしい絵本ですが、お母さんにも、子供の言うこ
とばかりを真に受けずに、こんな風に大きく受け止められる母でありたいものだと思わせる絵本だ
と思います。
親子で読むと、絆も深まるようなほっこりした気分になります。
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