

おすすめ絵本「三びきのやぎのがらがらどん」
北欧民話 マーシャ・ブラウン 絵
三びきのやぎ、おなじなまえのがらがらどんたちが、たにがわのはしでトロルにであってしまいま
す。
トロルはがらがらどんをたべようとするのですが……
絵本の物語に「3」という数が出てくると、最初と次はうまくいかなくて、3番目で解決する、というの
が定番のパターンだと思いますが、この「三びきのやぎのがらがらどん」もその例にもれない形の
物語です。
しかし独特で面白い点は、三匹のやぎは皆「がらがらどん」という同じ名前だということ。
最初のがらがらどんは体も小さくて声も小さくて、とてもトロルにはかないそうもなくて、ただただ「
ぼくより ずっと おおきいですよ」と2番目がらがらどんをすすめてやり過ごすだけ。
2番目がらがらどんは、最初のがらがらどんほどは声も小さくなく、トロルに対しては「おっと食べな
いでおくれよ」と少し口調が軽くなり、最初のがらがらどんと同じ言葉を話しても、ちょっと頭を使っ
てやり過ごした印象。
そして3番目のがらがらどんはというと、最初からトロルに負けていません。
声も大きく、自信に満ち溢れており、トロルに真っ直ぐ立ち向かいます。
この3匹の、だんだんと小さなものが大きく変化していく様子は、ワクワクしてきて、ついにはクライ
マックスの戦いになると、ダイナミックな描写に手に汗握るほどです。
皆が同じ名前の「がらがらどん」ということで、3匹のやぎが登場してきてはいるのですが、それら
は一匹のやぎのそのまま時間が過ぎ、成長していく姿に重なります。
小さなやぎの「がらがらどん」がやがて中くらいの賢い「がらがらどん」となり、そして大きく勇敢な「
がらがらどん」へと変化していく。
それはそのまま子供自身の姿にも重なり、今は小さく戦うこともできない無力な自分だけれど、や
がては賢いお兄さんになり、そしてついには勇敢に戦う力を持った格好良い大人になるのだという
希望と、目標を定めることにも繋がると思います。
子供たちに勇敢な気持を呼び覚まさせるこの物語は、読み聞かせには4歳からが推奨されていま
す。
大人やお兄さんお姉さんを意識し始める頃、いろいろやってみようと思う頃に読み聞かせるととて
も良い刺激になるのではないかと思います。
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