逆転の発想の営業

営業と聞いて、まず連想することは何だろう。
ノルマがある、厳しいなどネガティブな発想が多いのではないだろうか。
この営業という仕事がポジティブになる仕組みがある。それが逆転の発想の営業だ。

一般的に営業とは、一定期間の目標を定め、日々その目標を達成することが仕事だ。
できなければ叱咤激励を受けながらも、最善を尽くす。

この一般的な営業からネガティブな発想が出るのは、ノルマを達成しなければ罰を受ける。
という仕組みが出来上がっているからではないだろうか。

逆転の発想の営業とは、ノルマを作らないことだ。
そして、叱咤激励より、褒めることに重点を置いた営業だ。
それでは会社全体の業績も上がらず、社員の士気もあがらないのではないかと懸念されるかもしれない。

しかしその問題はない。
考え方と導入の仕方によっては、一般的な営業よりも社員間の結束が強まり、業績の上昇にもつながるのだ。
逆転の発想の営業を実行することは難しい。

だがマスターすると、最強の営業ができることは間違いないだろう。
何よりも気分よく仕事が進めば、自ずと結果が出やすくなるもの。
嫌な気持ちで商談をしたとしても、負のオーラを纏っている限りは、良い結果は出ないのも当然である。

営業職は体育会系が重宝されるらしいが、大の大人が気合だけを前面に押し出すやり方に、いったい誰が心を開くというのか。
営業はスマートであれ。

働けるという幸せ

夫は仕事で疲れはて、時々やめたいと口走ることがあるが、普段は「仕事をさせてもらえるだけ幸せだ」と言っている。
私と夫が結婚した時、夫は契約社員だった。
様々な補助もなく、ボーナスも雀の涙ほどだった。
いつクビを言われるかわからない立場である。

当時の上司は遅刻にとても厳しい人で、たった1度の遅刻で降格となったこともある。
それが結婚の翌年の正社員登用の試験で、夫はようやく正社員になることができた。
あの時は本当に嬉しくて、夫婦で抱き合って喜んだ。
正直に言って、仕事はきつい。
体力仕事であるから、暑い日も寒い日も外を駆け回っているし、通常業務に加えて営業もしなければならない。
営業にはもちろんノルマがあって、毎日毎日どれだけ達成したのか、見込みはどのくらいあるのか、いつ達成できるのか上司に訊かれるらしい。
達成できずに自腹を切ることもしばしばある。
それでも、仕事をさせてもらえるだけありがたいし、正社員として働けることが幸せだと夫は言う。
私もそれには同感だ。
今のご時世、いつ職を失うかわからない。
今、こうやって仕事をさせてもらえているだけでありがたい。
そのことによってこうして毎日ごはんを食べ、温かいところで眠ることができる。
頑張ってお金を貯めれば、年に1度くらいは旅行にだって行けるし、更に頑張れば、将来娘をきちんと学校に行かせることもできるだろう。
共働きの私たちにできることは、どれだけ大変でもどれだけ辛くても、ただ真面目に仕事をすることである。
そして娘の将来のためにコツコツと貯金することである。

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